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性行為で感染する性感染症の種類と症状

2019年07月23日
悩んでいる男性

性行為を原因として感染が広がる特徴を持つ性感染症は、大きく分けると細菌・ウイルス・真菌・原虫などが代表的なものです。
公衆衛生の未発達な国では日本では見られなくなった性感染症も依然流行が見られる地域がありますが、日本では性器クラミジアや性器ヘルペス・カンジダにトリコモナス原虫などが現在でも良く発症が見られます。
代表的なこれらの性感染症の特徴や症状を検討していみましょう。

性器クラミジアは細菌の一種のクラミジアが感染粘膜の接触をともなう性行為で感染する病気です。
国内では患者数がトップで、身近な性感染症の一つです。
自覚症状が乏しいのが特徴で、とりわけ女性では無症状で経過することが多いのが特徴です。
症状があっても性器に痒みを感じたり、オリモノが少し増えたり、性器粘膜の表面が赤くなるなどの症状に止まります。
症状が軽いからといって軽視するのは禁物で、放置すると卵管にまで炎症が及び、その後遺症として不妊の原因になることも珍しくありません。

性器ヘルペスは単純ヘルペスウイルス感染により発症する病気です。
粘膜であればどこでも増殖できるので、性行為はもちろんオーラルセックスによって口腔内に感染することも珍しくありません。
患部には水泡が出来て、やがて破れて潰瘍を形成し、しばしば強い痛みをともないます。

カンジダは厳密に言うと、必ずしも性行為で感染するわけではありませんが、患部が膣などで性行為で男性に伝染する可能性はあるので性感染症の一種と認識されています。
カンジダ自体はカビの一種の真菌に属しており、膣における常在菌の一種です。
そのため免疫機能が健常に作用している限り、特に症状を呈することはありません。
慢性病やストレスなどで抵抗力が低下すると、膣カンジダ症を発症することがあります。
主な症状は性器の痒みやオリモノの増加等です。

これまで解説してきたのは細菌やウイルス、真菌などでしたが、膣トリコモナス症はトリコモナス原虫という原虫の感染で発症する性感染症の一種で、他の性感染症にはない特徴を持っています。

放っておくと怖い膣トリコモナス症

膣トリコモナス症は主に性行為で感染します。
しかし原因が細菌やウイルスとは違って0.1mmくらいの原虫なので生命力が強く水分がある条件化では感染活性を保持したまま、生存することができるので、トイレ便座に接触したり共用のタオルを介在して感染することもありえます。
このような特徴があるので、家族で患者が出たときには、感染を広げないためにトイレ便座はその都度清潔に保ち、タオルの共用等は避けるようにします。

性別に顕著な症状の違いがあり、トリコモナスに感染しても男性ではほとんど自覚症状は出ませんが、女性では比較的強い症状がみられます。
感染すると半数以上の場合において、会陰部や膣の強いかゆみや痛み、泡状の悪臭をともなうオリモノの増加が見られます。
排尿時にはしみて痛みを感じることも珍しくありません。
感染しても20-50%ほどは無症状で経過しますが、感染が子宮や卵管に及ぶと不妊症や死産流産のリスクを高めるリスクを持っているのです。

クラミジアや梅毒などは若年者に多い傾向が見られますが、トリコモナスは若年層はもちろん高齢者や子供でも患者が見られるなど幅広い年齢層に分布しているのが特徴です。
自然治癒は期待できず、放置しておくと原虫が繁殖を続け、症状が悪化する一方なので治療が必要です。
治療は薬物療法で行なわれ、フラジールという薬を内服したり膣に膣錠を留置する方法が行われています。
フラジールは有効成分にメトロニダゾールを含んでおり、トリコモナスに対しニトロソ化合物という生物毒により殺菌的に作用し効果をもたらします。
メトロニダゾールとしてフラジールを服用する場合の服用期間は7-10日間で効果を発揮します。
副作用には痒みや下痢などの消化管症状の他に発疹などが報告されています。
副作用が出現したら直ちに使用を中止し、医師に相談して下さい。